リバーブペダルには、2つの世界があります。 「1万円台のスタンダード」か、「4万円オーバーの高級ブティック系(Strymonなど)」か。
これまで、その間には大きな壁がありました。 しかし、2015年に登場したBOSS RV-6が、その壁を粉々に破壊しました。

「BOSSのリバーブって、昔ながらのデジタル臭い音じゃないの?」
もしそう思っているなら、RV-6を一度踏んでみてください。 スタジオ・ラック機材に匹敵する透明感、そして幻想的な「シマー・リバーブ」。 正直、中古ショップ店員の私から見ても、「こだわりがなければ、これでゴールで良いのでは?」と思わせる完成度です。
今回は、なぜRV-6がプロのボードにも残り続けるのか、その理由を「音」と「機能」の両面から徹底レビューします。
1.単なる「残響」ではない。「楽器」としてのSHIMMER
RV-6を語る上で絶対に外せないのが、「SHIMMER(シマー)」モードです。 これは、リバーブ音にオクターブ上の音を重ねることで、まるで「天使が合唱しているような」キラキラした音を作る機能です。
音が濁らない: 安いペダルのシマーは不自然で耳障りになりがちですが、RV-6は非常にクリアで音楽的です。
TONEで化ける: TONEノブを下げると「ダークで幻想的なパッド音」、上げると「キラキラしたシンセ音」に変化します。
U2のエッジや、教会のオルガンのような荘厳なサウンド。 これを出すためだけに、RV-6を買う価値があります。 バラードのイントロや、曲終わりの余韻でこれを踏むだけで、会場の空気は一変します。
2.実は最強の便利機能「+DELAY」モード
あまり語られませんが、実用性No.1なのが「+DELAY」モードです。 その名の通り、リバーブとディレイが同時にかかります。
これ1台で、ギターソロの音作りが完結する。
通常、ソロを弾く時は「ディレイ」と「リバーブ」の両方を踏む必要があります。 しかしRV-6なら、このモードにするだけで、プロが調整したような「最適なバランスのディレイ&リバーブ」が得られます。 ボードのスペースとお金を節約したいギタリストにとって、これほどありがたい機能はありません。
3.圧倒的な「スタジオ・クオリティ」
RV-6の前身である「RV-5」も名機でしたが、音質面ではRV-6が圧倒的に進化しています。 BOSSの最新DSP(デジタル処理)により、密度の濃いリッチな残響を実現しました。
| モード | ROOM / HALL | DYNAMIC | MODULATE |
|---|---|---|---|
| 特徴 | 基本にして頂点。 スタジオで録ったような自然な響き。 | 演奏の強弱に反応。 弾いている時は邪魔せず、止まると響く。 | ホールリバーブに揺らぎ(コーラス感)をプラス。 |
| おすすめの使い道 | 常時かけっぱなし用 | 速弾きやカッティング | クリーン・アルペジオ |
特に「MODULATE」の美しさは特筆モノです。 StrymonのBlueSkyと比較されることも多いですが、バンドアンサンブルの中で「馴染む」という意味では、BOSSの方に分があると感じることも多いです。
4.エクスプレッション・ペダルの魔術
RV-6には、側面に「EXP」という端子があります。 ここにエクスプレッションペダル(Roland EV-5など)を繋ぐと、世界が変わります。
この使い方ができるコンパクト・リバーブは意外と少ないです。 ポストロックやアンビエント系のプレイヤーには必須の機能と言えるでしょう。
まとめ:迷ったらRV-6。後悔する確率はほぼゼロ
・美しいSHIMMER
・便利な+DELAY
・安心のBOSS耐久性
これだけの機能が詰まって、新品でも1万円台後半(中古なら1万円台中盤)です。 4万円の高級リバーブを買う前に、まずはRV-6を試してみてください。
「あれ? これで十分すぎるほど良い音じゃないか?」 そう気づいた瞬間、あなたの浮いたお金は別の機材(歪みなど)に回せます。 これこそが、賢い機材選びです。

