「音を揺らす」エフェクター、通称モジュレーション系。 楽器屋に行くと、似たような名前のエフェクターがたくさん並んでいて混乱しますよね。

「コーラスとフランジャーって何が違うの?」 「結局、どれが一番使えるの?」
結論から言うと、初心者が最初に買うべきなのは「コーラス」です。 これがあれば、あなたのギターは一気にプロのような「艶(つや)」と「広がり」を手に入れます。
今回は、このややこしい「揺れもの3兄弟」の違いを、音のイメージで分かりやすく解説し、それぞれの決定版となる名機を紹介します。
1.モジュレーションとは「酔っ払いの千鳥足」である
難しい理論は抜きにしましょう。 モジュレーションとは、音程を少しずらして揺らす効果のことです。
コーラス: 1人で歌っているのに、後ろに数人のバックコーラスがいるように聞こえる。(厚み・広がり)
フェイザー: 音が「シュワシュワ」と回転しているように聞こえる。(回転・うねり)
フランジャー: ジェット機が頭上を通り過ぎるような「ヒュゴーー」という音がする。(金属的な轟音)
一番自然で使いやすいのが「コーラス」。 あとの2つは、ここぞという時に使う「飛び道具」です。
2.最初に買うべき「コーラス」の魔力
なぜコーラスが最強なのか。 それは、クリーンな音を「宝石のようにキラキラさせる」からです。
定番の名機:BOSS / CE-2W (Chorus)

【迷ったらこれ】 日本のBOSSが作った「CE-1」という伝説のコーラスの音を、現代に蘇らせたモデル。 これを踏んでアルペジオ(分散和音)を弾くだけで、まるで80年代のJ-POPや、LUNA SEAのような美しい世界観が作れます。 バンドの中で「音が寂しいな」と思ったら、とりあえずこれを踏めば解決します。
もう一つの選択肢:JC-120(ジャズコ)
実は、スタジオにあるアンプ「JC-120」についているコーラスも最高級品です。 エフェクターを買うお金がない人は、まずスタジオでJC-120のスイッチを入れてみてください。 その音が気に入ったら、マイ・ペダルとしてBOSSを買うのが正解です。
3.カッティングの相棒「フェイザー」
「チャカポコ」というファンキーなカッティングをするなら、フェイザーの出番です。 音がウネウネと回転することで、リズムが強調されて気持ちよくなります。
定番の名機:MXR / Phase 90

【オレンジ色のニクイ奴】 ツマミが1個しかない、漢(おとこ)のエフェクター。 エディ・ヴァン・ヘイレンも愛用した、ロックなフェイザーの代名詞です。 ソロの時に踏むと、音が太くなって前に飛び出してきます。
4.破壊的な轟音「フランジャー」
一番使い所が難しいのがフランジャーです。 「ジェットサウンド」と呼ばれる強烈なうねりは、やりすぎると曲を壊します。 しかし、シューゲイザーやハードロックのキメで使うと、破壊力抜群です。
定番の名機:BOSS / BF-3 (Flanger)

【変態サウンド製造機】 普通のフランジャーだけでなく、音が途切れ途切れになる「スライサー」のような機能も入っています。 「誰とも違う音が出したい!」という個性派ギタリストには、最高のオモチャになるでしょう。
5.接続順のセオリー
これらの揺れものエフェクターは、繋ぐ場所で効果が変わります。
歪みの後ろ 音が綺麗に揺れます。コーラスで広がりを出したいならここ。
歪みの前 フェイザーやフランジャーを「歪みの前」に置くと、エグみが増します。 ヴァン・ヘイレンのような「暴れるサウンド」が欲しいなら、あえて前に繋いでみてください。

まとめ:まずは「揺らして」みよう
食わず嫌いせずに、まずはスタジオでJC-120のコーラスをONにしてみてください。 「あ、CDで聴いたことある音だ!」と感動するはずです。
その感動を知ってしまったら、もうモジュレーションの沼から抜け出せません。 あなたのギターを、美しく揺らしてみませんか?

