「ワカチコ、ワカチコ…」 ファンクのカッティングや、泣きのギターソロに欠かせないエフェクター。 ワウペダル(Wah Pedal)

「難しそうだし、どれを買えばいいか分からない…」 「ジム・ダンロップとVOX、何が違うの?」
実は、ワウペダルは「最も人間味のあるエフェクター」と言われています。 足の動きひとつで、ギターが叫び、泣き、歌い出す。これほど感情を直結できる機材は他にありません。
今回は、永遠のライバルである「2大ワウペダル」を徹底比較し、あなたが選ぶべき一台を決定します。
1.そもそも「ワウ」って何をしているの?
難しい理屈は抜きにしましょう。 ワウペダルは、ギターの「口の形」を変える機械です。
かかと側(踏み込まない): 「ウ〜(低音)」と口を閉じたようなこもった音。
つま先側(踏み込む): 「ア〜(高音)」と口を大きく開けたような鋭い音。
これを連続して行うことで「ウアウア(Wah Wah)」と喋っているように聞こえるのです。 だからこそ、ワウを使うとギターがまるで歌っているように聞こえるんですね。
2.永遠のライバル「Cry Baby」vs「VOX」
ワウペダルを買う時、選択肢は実質2つしかありません。 Jim Dunlop(ジム・ダンロップ)か、VOX(ヴォックス)か。 この2つの違いを、中古ショップ視点で明確にします。
① Jim Dunlop / GCB-95 Cry Baby
【キーワード】ロック、モダン、攻撃的
通称「クライベイビー」。世界で一番売れているワウです。 VOXに比べて変化の幅(レンジ)が広く、高音が「ギャウ!」と鋭く歪みやすいのが特徴。 ロック、ハードロック、メタルなど、激しい歪みと合わせるなら間違いなくこちらです。 エリック・クラプトン(Cream時代)やジミ・ヘンドリックス(初期)のイメージはこちらに近い攻撃的なサウンドです。
② VOX / V847
【キーワード】ビンテージ、マイルド、渋い
銀色のクロームボディが美しい、伝統のモデル。 Cry Babyに比べて変化が滑らかで、中低域に艶があります。 「チャカポコ」というファンクのカッティングや、クリーン〜クランチ気味の渋いブルースにはこちらが合います。 チャイルディッシュ・ガンビーノなどのネオソウル系ギタリストにも人気です。
3.どっちを選ぶ?比較まとめ
迷ったら、自分のプレイスタイルで選びましょう。
| 機種 | Jim Dunlop (Cry Baby) | VOX (V847) |
|---|---|---|
| 音のキャラ | 派手・高域寄り | 渋い・中低域寄り |
| 歪みとの相性 | 最高(激しいロック向き) | 普通(クラシックロック向き) |
| クリーンとの相性 | 普通 | 最高(ファンク・ソウル向き) |
| 見た目 | 黒くて無骨 | 銀色でオシャレ |
| 電池交換 | 楽(裏蓋がある) | 面倒(ネジを外す必要あり) ※現行品は改善傾向 |
4.プロの裏技「止めワウ(コックド・ワウ)」
ワウは「動かすもの」だと思っていませんか? 実は、プロは「動かさない」使い方も多用します。
B’zの松本孝弘さんや、マイケル・シェンカーはこの達人です。 特定の中音域だけがブーストされ、音が太く伸びやかになります。 「ソロで音が抜けないな」と思ったら、ワウを半止めにして弾いてみてください。驚くほど音が前に飛びますよ。
5.接続順には要注意!
ワウペダルは、繋ぐ場所にうるさい機材です。
基本は「一番最初(ギターのすぐ後)」!
特に「歪みエフェクター」の後ろに繋ぐと、ワウの効果が薄れて「ヒョーヒョー」という変な音になりがちです。 「ギター → [ワウ] → [歪み] → アンプ」。 この順番が黄金ルールです。(※あえて逆にする飛び道具的な使い方もアリですが、まずは基本から!)
まとめ:足元に「表現力」を
ワウペダルは、指先だけでは出せない「感情」をギターに乗せるツールです。 Cry Babyの叫び声か、VOXの歌声か。
どちらを選んでも、あなたのギタープレイを一気にプロっぽくしてくれる魔法のアイテムです。ぜひ店頭で、実際に踏み比べてみてください!

