【完全講義】エフェクターボードの「心臓」をケチるな。ノイズを消し去るパワーサプライの選び方と「アイソレート」の重要性

「新しい歪みエフェクターを買ったのに、なんか『ジーーッ』ってノイズがうるさい…」 「デジタルとアナログのエフェクターを一緒に繋いだら、変な音がする…」

もしあなたがそんな悩みを抱えているなら、犯人はエフェクターではありません。電源(パワーサプライ)です。

「えっ、電源なんて動けば何でもいいんじゃないの?」 「Amazonで売ってる3,000円の安いやつを使ってるけど…」

はっきり言います。 パワーサプライをケチるということは、高級車のエンジンに泥水を入れるようなものです。 電源はボードの「心臓」。ここが汚れていれば、全身(全てのエフェクター)にノイズという毒が回ります。

今回は、中古エフェクター専門店として断言する「絶対に失敗しない電源の選び方」と、プロが必ず選ぶ「アイソレート」という機能について解説します。

目次

1.電池 vs アダプター vs パワーサプライ

まず、電源には3つの選択肢があります。 それぞれのメリット・デメリットを整理しましょう。

① 電池(9V)

メリットデメリット
ノイズが全くない(最強にクリーン)。配線が要らない。ノイズの温床。 デジタルとアナログを混ぜると地獄を見る。

② ACアダプター(分岐ケーブル)

メリットデメリット
安い。1個のアダプターで数珠つなぎ(デイジーチェーン)できる。ノイズの温床。 デジタルとアナログを混ぜると地獄を見る。

③ パワーサプライ(箱型)

メリットデメリット
安定した電気を供給できる。配線が綺麗になる。初期費用がかかる(1万円〜)。

自宅練習ならアダプターでも良いですが、スタジオやライブでボードを組むなら「③ パワーサプライ」一択です。 ただし、パワーサプライなら何でも良いわけではありません。

2.運命の分かれ道。「アイソレート」とは何か?

ここが一番重要です。テストに出ます。 パワーサプライには、見た目が同じでも中身が全く違う2種類が存在します。

【ダメな例】非アイソレート型(分岐型) 安いサプライ(3,000円〜5,000円)のほとんどがこれ。 中身は「タコ足配線」と同じです。 お風呂の水を全員で使い回している状態なので、誰か(デジタルエフェクター)が水を汚すと、全員(アナログエフェクター)に汚れ(ノイズ)が回ります。

【良い例】アイソレート型(独立型) 少し高いサプライ(1万円〜)はこれ。 出力端子のひとつひとつが「個室シャワー」のように独立しています。 隣のエフェクターがどんなに汚れていても、他の端子には全く影響しません。

最近のエフェクターはデジタル(ReverbやDelayなど)が多いので、非アイソレート型を使うと「高周波ノイズ」が必ず発生します。 「迷ったらアイソレート型を買う」。 これだけで、あなたのボードのノイズ問題の9割は解決します。

3.あなたのエフェクターを壊さないための「電圧」と「電流」

電源選びでミスをすると、最悪の場合エフェクターが爆発(故障)します。 そうならないために、この2つの数字だけチェックしてください。

① 電圧(V):間違えると壊れる

ほとんどのエフェクターは「9V(ボルト)」です。 しかし、中には「12V」や「18V」で動くものがあります。 9V専用のエフェクターに18Vを流すと、一瞬で回路が焼き切れます。 「基本は9V。特殊なやつだけ注意」と覚えてください。

② 電流(mA):足りないと動かない

エフェクターが食べる「ご飯の量」です。

歪み系(アナログ): 10mAくらい(小食)

空間系(デジタル): 200mA〜500mAくらい(大食い)

パワーサプライの供給能力(例:各端子500mAまで)が、エフェクターの消費電流を上回っている必要があります。 最近のデジタル系は「大食い」が多いので、「全端子500mA以上」のサプライを選べば安心です。

4.プロも愛用!おすすめの「アイソレート」サプライ

「じゃあ、どれを買えばいいの?」というあなたへ。 当店でも自信を持っておすすめできる、鉄板の3機種を紹介します。

①Vital Audio / VA-08 MkII

Vital Audio / VA-08 MkII
総合評価
( 5 )
メリット
  • コスパ最強の優等生】 フルアイソレートなのに1万円台前半。 しかも、一部のポートは電圧を「9V/12V/18V」に切り替え可能。 赤くてカッコいい見た目も含めて、初心者が最初に買うべきサプライの決定版です。

② Strymon / Ojai

Strymon / Ojai
総合評価
( 4.5 )
メリット
  • 【プロ御用達の超小型機】 「ノイズがない」を超えて、「音が良くなる」とまで言われるStrymon。 驚くほど小さいので、ボードの裏側にも隠せます。 予算に余裕があるなら、これを買っておけば一生モノです。

③ Voodoo Lab / Pedal Power 2 Plus

Voodoo Lab / Pedal Power 2 Plus
総合評価
( 4 )
メリット
  • 伝説のスタンダード】 世界中のプロの足元を支え続けてきたレジェンド。 少し大きくて重いですが、その安定感と耐久性は軍用レベル。 「信頼」をお金で買うならこれです。

まとめ:電源への投資は「未来への投資」

エフェクターは買い換えるかもしれませんが、良いパワーサプライはずっと使い続けられます。

3,000円の安物を買ってノイズに悩まされ、結局買い直すくらいなら、最初から1万円の「アイソレート型」を買ってください。 その方が、結果的に安上がりですし、何より「ノイズのないクリアな音」で毎日練習できる幸せが手に入ります。

Tone Atelierでは、あなたのボードに最適な電源のご提案も可能です。 「このエフェクターにはどれがいい?」といったご相談も、お気軽にどうぞ!

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